オーストリアに恋して。

日本でサラリーマンを経た後オーストリアで大学院生に。オーストリア留学情報・蛇足なことも含め発信するブログ。

ウィーン MA50の存在(家賃系で問題があったらぜひここへ)

こんにちは、BABSIです。

先週、ウィーンは暑かったですね~。私の身体は、貧血なのか熱中症なのか、よくわからない症状に襲われました。

そして、いよいよ2019年も前半が終了しましたね。現在私は、例の残りの試験を終わらせ、そして新居への引っ越しを待っています。私はアパートに関しては本当にアンラッキーが続いていまして、今までドイツ人とルームシェアしていた家から、何事もなく引っ越し。。とはならない雰囲気です。

以前も少し触れたかと思うのですが、私が2017年から今まで、およそ2年間住んでいたこのアパートは、ドイツ人のTとふたりで借りて住んでいました。今後は私が彼氏と同棲することになったので、彼女を残して私が退去するわけなのですが、まあこの問題は別に今に始まったことじゃなく、2年前に入居した当初からおかしいと思っていたことでした。

今までその家にTと二人で住み、理不尽だったことや普通じゃなかったことなどを簡単に箇条書きにします。

  • 入居の日、家はクリーニングされてなく、床に土や虫の死骸が落ちていた。カビが生えているものも。大家に連絡するが、お掃除業者は注文してない、とだけ。一週間かけて私とTで掃除道具などにも投資して掃除し続ける羽目に。
  • 家賃とは別途で毎月、家具の"使用料"なるものを払っていた。しかし、入居時に「家具のリストはあるか」と大家に聞くと、リストはない、と。なのでそのための書類には我々は署名せず。しかも、いくつかの家具はめちゃくちゃ汚れている、もしくは壊れて動かない。
  • その使用家具のリストには、テレビ2台も含まれている(今のように高機能なTVではない、多分大家が昔使っていたものだろう)。しかし、我々はそもそもTVをみるための契約はしてないので、これらを使う機会がない。また他にも壊れている家具の件などを含め、その使用料を値下げしてくれるかと尋ねたが、答えはNO→むしろ、その古臭いTV2台は、我々の生活に「必須」だという返事 (TV見ないし。鼻で笑うよね?笑)

 

とりあえず大まかな不満は以上。細かいことも色々あるのだけれど、究極的には、家の現状に対して、払っている金額が大きすぎるのでは?ということで、TとともにMA50へいくことにしたのです。


wohnservice-wien.at

まずは、自分たちの賃貸契約書を持って、簡単にMA50へ状況説明。すぐに、私たちの家具の使用料として払っていた対象の製品は、その価値がゼロに等しいかもしれない、と言われました。

そこで、Antragを作り、簡単な状況説明と、契約書のコピーや、古ぼけたTVが生活に必須だというおかしな大家からの記述などもすべて提出しました。まずは、このMA50 の調査員の方に実際にアパートへ来てもらい、家の状況を見てもらうのです。その後、本来ふさわしい、しかるべき賃料が言い渡されます。

その調査員さんが我が家へ来たのが、昨日のことでした。そして、大家の弁護士もオイオイとついてきて、私たちのアパートにドカドカ入り込んで、あちこち見ていました。そして、「BABSIが退去するのなら、同時に同居人Tもオートマチックにこのアパートにはこれ以上住めなくなる」と。オラオラな態度で私たちを脅してきました。

その言い分は、契約書上もあり得ませんし、そもそもが、私のみが退去して、Tがこれからもアパートに残ることは、大家も事前に承知でした。

それが、私たちのこの大家は、MA50の調査員の日程が組まれたことが発表されただけで、すぐに弁護士を遣わせるほどの慌てぶり。普段は、あんなに腰が重いのに笑。このオラオラ弁護士によると、大家は私とTに失望しており、これからは会いたくないので、すべて弁護士経由でコンタクトをとることにした、と。

 

さて、なぜ、MA50に対して、大家も彼の弁護士もこんなにも慌てるのか?しかも、まだアパートの本来の望ましい賃料も公式に発表されていないのに。それは、賃借人がMA50に調査を頼んで住居の評価をしてもらった場合、賃借人が今まで支払っていた賃料が高すぎて、その後大家から、これまで多く支払った分のお金が戻ってくる場合がほとんどだからだそうです。

わかりやすく言うと、例えば、今まで毎月1000ユーロの賃料を払っていたとします。MA50が実際の家の管理の状況などを把握したうえで、本来は700がふさわしい家賃だとMA50が評価すると、つまり毎月多く支払っていたことになる300ユーロ×既に住んだ月数で返済を大家に要求可能、ということ。さらには、これまで多く支払っていた分が戻ってくるだけではなく、大家は将来徴収する家賃も、1000ではなく700としなければなりません。

ただ、家の評価がMA50から発表されただけでやり取りは終わりではありません。MA50から評価を出してもらったその後は大家との話し合い、交渉になります。大家が応じない場合、裁判所へ行くことになりますが、大家の勝ち目は無い、と私の周りの人が声をそろえて言います。

 

ちなみに、私の身近な人物でもMA50に調査を依頼した結果、今まで多くの賃料を払いすぎていたという評価をされた友人・知人が実際に2人います。一人は、あるアパートに4年間住み、合計で7000ユーロほど多かったという見積もりが出て、全額返金されました。別な一人は、14000ユーロ(!)多いと評価され、あまりにも大きなお金が突然返ってくることになったので、彼女は仕事を昨年辞めて、今もまだフリーな生活を満喫してます笑。この彼女は、大家が支払い要求に応じなかったので、裁判をしました。その結果結局彼女が勝ったので、大家は上記費用に加え利子、裁判費用も負担することになっています。なので、結局のところ裁判をしても多くのお金を失うことになるので、示談がいいんでしょうね、大家からしたら。

 

じゃあ、今支払っている賃料が本来の額より多いのか少ないのかってのは何をもとに決めるのか?そもそも本来の額って?

という点に関しては、私も専門的には知らないのですが、わかりやすいポイントでいうと、例えばドイツ語でAltbauと呼ばれるタイプの家というのは、大家の家賃設定に上限があります。なので大家はこの上限を守る必要がありますし、家の中にある家具、電気製品を、私たちのアパートのようにお金を毎月とって儲けたい!と思ったとしても(それ自体は合法だそうです)、一方で製造後10年以上経過している製品については、基本的にその価値がゼロとされるので、そのような価値ゼロの製品を人に貸してお金をとることはできないそうです。また、これはオーストリアだけなのか否かは知りませんが、家のタイプはA、B、CそしてDのいずれかに分類することができ、Aが一番よいタイプの家で、もちろん家賃も比例して一番高くなります。B、Cとなるほどランクは下がり、例えば私たちのアパートは前室が存在しておらず、家のドアを開けてすぐ居間とキッチンがあります。このタイプの家はAに分類することはできず、B、Cのいずれかに分類されることでしょう。この時点で推察しても、私たちの家はパーフェクトなAではないことから、今まで支払っていた額というのはやはり高いかもしれません。

前室の有無以外にも、バルコニーの有無、お風呂場やトイレの位置などの条件によって、MA50により評価されるとのこと。

さあ、MA50の調査員がこうしてうちへ来てくれたわけで、まだ結果が出るのに時間はかかるのですが、引っ越し当時の汚い箇所の写真を少しでも残していたことや、大家との大事な会話をすべてテキストで行っていたことが、私とTにとって幸いでした。調査員のこの女性も、カメラでいたるところを写真におさめてくれました。多分、撮らなきゃならないポイントとか、決まっているんでしょう。

キッチンの写真を撮っている時、調査員が私たちに、食洗器のシリアル番号を聞いてきました。食洗器を開けるとその中に番号が見えたのですが、大家の弁護士もそれを見てなぜがレコーダーにぶつぶついって番号を吹き込んでいた。よくわからない、何のためなのか。

実はキッチンそのものが、既に15年は経過していると私たちは知っているのだけど、だからやっぱり価値がないんじゃ?ってので、もしかしたら弁護士は慌てたのではないかしら。

 

調査員の方の作業が終わり、うちを去る前に、この弁護士は私たちの会話に突然口をはさんできて、長々と語りだしました。「自分は既に弁護士としての経験がある」とか「裁判は7年とか長期戦だ」とかいろいろほざいていて、でも私は、彼が何を言おうと、家の評価を下してくれるのはMA50なので、別に反論しなくていいやと思っていたところ、隣でTが怒りだしました。

すると弁護士は「きみたちふたりはこの状況を悪用している!大家の奥さんは亡くなっているんだぞ」(←家賃と脈絡ない話題、何なの?)とか、私のほうを見て「東京と比較したら、ここの家賃はずっと安いのに!」とか。てか、お前、東京の家の何を知ってんだよ、いかにも東京に住んだことがあるかのような言い方だけど、分かったような言い方するんじゃねえ!だまれこのくそじじい!と、彼が去った後に、Tとは悪口のオンパレードでした。

悪用してるって言われたけど、私たちのこと悪用しているのは大家じゃないの。

壊れているもの、自分が使い古したおふるを私たちの家に置いておいて、「使用料」として毎月お金を取る。ちなみに、次に私が彼氏と住む家にも、使用料らしき費用は存在します。それが何に対してのお金なのかは、きちんと契約書に明示されていまして、主にキッチンの設備(オーブンなど)だとわかりました。それらはしかも、ピカピカで新しい上に説明書などもきちんと備え付け、そして毎月私たちが払う予定の使用料合計は、およそ30ユーロ。私の感覚では、これはすっげー安いです。なぜなら、Tとの家ではこの8~9倍の額を支払っていたから。壊れているものや15年以上経過しているものたちに対して、です。

 

とにかく、まだMA50から結果が出るには時間がかかるので、今日はこれまでにします。MA50は、自分の住宅の価値がどんなもんなのか、それに対して実際の支払いは多すぎないか、ということを知るのにもってこいです。おそらく、賃借人の権利を守るための機関なのではないでしょうか。

ウィーンに住んだ日本人留学生で、学業の外でこれだけ住居問題にからまれ、そのことに詳しくなった人物が、私以外に果たしているでしょうか?笑

とりあえず、論文頑張ります。