オーストリアに恋して。

日本でサラリーマンを経た後オーストリアで大学院生に。オーストリア留学情報・蛇足なことも含め発信するブログ。

同居人クライシス

こんにちは、BABSIです。最近どんどん外があったかくなってきて、本当にうれしい!たまに街で桜だか梅だかのような木も見かけるんです。やっぱり暖かい季節が来るのは、わくわくしますね。

 

そんなわくわく気分の一方で、すっきりしない出来事も。これは私自身の問題じゃないのですが、テーマは私の同居人で、このブログの他の記事にも何度か登場している彼女のことです。

昨日は、私が大学から家に帰ってきて久々に彼女と議論になりました。あっ、あれです、前にインスタグラムに投稿したように、今のパートナーと私は引っ越す予定なのですが、その引っ越しは実はまだです。夏くらいまでには引っ越したいなと計画中。だからまだパートナーとは一緒に住んでおらず、ドイツ人の彼女と一緒に生活しています。

困ったときにさんざん助けてくれた同居人。2年近くも同じ家に住み、ご飯も一緒に食べ、一時は避難生活に伴い同じベッドの上で一か月近くも一緒に寝るという生活を送っていました。彼女のドイツの実家にも足を運び、親御さんとも知り合っている。まるで、自分の家族のように大事な人だという感情が、多少なりとも私の中にあるのです。

 

そんな彼女も、大学院で勉強することを目的にドイツからオーストリアへ三年前来ました。ちょうど私が渡欧したのと同じ年。じゃあ彼女もそろそろ大学院は卒業か?といえば、実はまだ大学院が始められていない。

彼女のいた大学のとある学科は入学試験などはないのですが、入学後に前提知識を問うような試験を受けなければならず、まずそれに合格しないと、他の授業を履修させてもらえないという仕組み。なのでまずその試験にのぞまなければ先がない。さらに、その大変な試験の日程が一年に一回しか用意されておらず、学生には5回までチャンスがありますが、万が一リミットの5回以内に合格できなかった場合、その大学を辞めるしかならず、しかも同じ学科で勉強することは生涯できなくなります。

これはこの大学が特別厳しいというわけではないように私は思っています。ウィーン大学も似たようなストラクチャーがありますし、私のいる学科も、必修科目は4回まで受験のチャンスがあって、4回までにポジティブな評価をもらえなければ大学を去るしかない、といったことが大学のルールとしてどっかに記載されています。

 

それで、話をもとに戻すと、同居人はこの3年間毎年受験したがすべて不合格。彼女が言うには、試験が難しすぎてたとえ5回までチャレンジしても多分受からない、と。いつも明るくておかしいことをいう楽しいキャラクターなのにこの三回目の受験ばかりは、すごく静かで、私は家でどう接していいかわからなかった。

その後、彼女は別の道を選択。それは、ウィーンにある別の大学の似たような学科に入学しなおすこと。ただ、その大学、学科への入学は英語の試験結果(TOEFLみたいな試験です)を提出する必要があり、いわゆるC1くらいのレベルを出さなければセメスターを開始させてもらえないという条件です。

その英語の試験も、既に3回受けた。でも、3回とも大学が要求するラインには達していない。彼女は、この3月からの夏セメスターを開始するのに間に合うように英語の試験も受かりたいと言っていたけど、それも間に合わない。つまりは、次の冬セメスター(10月)まで待つしかない。

別の言葉にいいかえれば、ウィーン滞在3年間で、単位は一つも取れていない。ドイツ人なので、クレジットと呼ばれる奨学金(日本の学生支援機構のようなお金で、将来返済の必要がある)も受け取っていましたが、それも2年しか支給されないしとっくに全額支給が終わっている。お金は受け取ったのにその期間に大学院では勉強してない。将来どうするつもりなのか彼女に聞くと、「ドイツは日本と違って返済を長く待ってくれる」と言っていたが、実は私のパートナーもドイツ人でして、おなじようにクレジットをドイツから受けて大学に行ってました。ので、彼に聞くと、国は返済をある程度は待ってくれるが、4年も5年も待ってくれるわけじゃないと。ある時期がきたら返済しなければならないし、万が一職に就けない、もしくは収入が少なくて返済能力がないと判断されたら、それはそれで日本のように、クレジットカードが持てなくなったり、ローンが組めないなどの代償があると。

 

ここに、記事として大好きな同居人のことをこんな風に書くなんて、最初はやめたほうがいいって思ったんですが、これは彼女をののしりたいわけではなく、すごく私は心配で。なぜなら気持ちは半分、姉妹か家族だから。彼女の問題なのに、自分の問題のことのように思ってしまう。彼女からしたら、ひょっとすると余計なお世話かもしれない。

 

ただ、ここまで読んでいただくと、ヨーロッパの大学って勉強を進めるのが大変だしすごく難しいって思われるかもしれません。その通り、大変です。でも、私の同居人に関していえば、私は二年間生活を共にしたので、その視点から言えば、どうやら彼女がちょっとズレている。

悪い言葉は使いたくないが、努力が足りないというならそういうコメントを投げつけることも、毎日の生活を見てたら言えてしまうかもしれない。彼女の起床時間は毎日午後の13時くらい。そこからゆっくり料理してTVをみながら食事をとってシャワーを浴びる。部屋の片づけをしたりしながら時間がすぎて、夕方ころ勉強を始めるけど、夜にはまたディナーの準備をしてゆっくり食事。

週末は夜の9時、10時くらいから彼女の友達とクラブとかパーティへ出かける(私は夜遊びができなくなってきたのでめったに行かない)。帰宅は朝5、6時。そうなると次の日の起床は夕方4時くらい。そういう週末はご飯だけ食べて終わる。

先週も、私は彼氏の家に泊まり、そこから大学へ行って勉強し一度食事がしたくて14時ころ家に戻ると、彼女はまだベッドの中だった。

最初の大学の難しい試験もそうだし英語の試験も、彼女の話を聞くと朝の9時ころから開始されたそう。しかしいつもの生活の中では、まだ就寝時間。一度、試験後に、眠くて疲れたとコメントしていたことがあった。

彼女が進路チェンジをしてからいつまでに英語の試験結果を大学へ提出すればいいのかというのも、彼女は厳密には知らなかった。そしていつまでに学科へセメスター開始の手続きをすればいいのかという点も。「BABSIは入学するときに、そういう書類のデッドラインを知っていたか」と聞かれたので、「もちろん大学へ問い合わせたしHPにも書いてあるよ」と答える。あまりにも呑気だったので、ずっこけそうだった。

 

日本人の根性論みたいなものを押し付けるつもりも毛頭ないが、昨日はさすがに一言言わないとと思った。姉妹として。

英語の試験を受けるにしても、今日までに約半年の時間があった。私がドイツ語の試験を合格するのに要したのと同じ期間。彼女のようにハイスクールで高度なところまで英語教育を受け、英語圏のロンドンでインターンまでしていたような素晴らしいバックグラウンドが私には無い。私が特別に優秀なわけでも断じてない。ただ、"この時期までにはこのレベルに達して、大学院も終了させてまた社会に出たい"というようなリミットを勝手に自分で設けた。だから、猛勉強した。語学は、私は日本での学部時代に英語で一番低い評価をもらったことがあるくらい苦手。

自分と似たような日本人の友人がウィーンにいる。その友人もドイツ語を一から勉強してウィーン大学の大学院に入った。お子さんもいて、年齢は私の10歳くらい上で、いつも一生懸命。

 

私は「あなたがもしEU圏外からの学生だったとしたら、既に母国へ送り返されてるわよ」と昨日は話した。なぜなら、ビザ更新の際には成績証明も出し、単位をきちんととっているかどうかチェックされるから。現に彼女はEUの人間だしそんなこと関係ないのですが、本人の話を聞くと彼女自身ももちろん現状が良いとは思っていないし、早く大学の授業などを開始したいと切実に望んでいる。何度も言うけど、姉妹なので、これで彼女の気持ちが少しでも変わるなら別に嫌われてもいいとも思った。私のドイツ語がめちゃくちゃに下手だった時期も、まともに大学の課題が書けなかったことも彼女は知っているし、そんなんだった私にこんなこと言われて、少しは悔しいって思ってくれればと。

昨年彼女が仕事をしている時も、9時出勤にもかかわらず、9時ちょうどくらいに家を出ていくことが何度もあった。そしたら、上司に時間通りくるようにと注意を受けたと。それに対して彼女はののしっていた。理由は「私の本業は学生だから、やることがたくさんあってちょっと遅れるくらい構わないと思う」。

 

昨日思った。もう大人になってからチェンジすることはなかなか難しい。だから最初のうちから自分の課題やフィールドで一生懸命やってみることや周りの人からアドバイスをもらうのは大事なんだと。

また、同居人は、大学の勉強だけできて成績が良くても仕事上では人との付き合いが悪かったりうまくやれない人が多い。と言っていた。そういう面はたしかにあるかもしれない。ただ、私個人としてはこれまでの経験として確信しているのは、学生時代も自分の課題に真剣に向き合ったり努力できた人っていうのは、仮にその後仕事で新しい環境、分野に飛び込んでもうまくいきやすい。なぜなら、新しい環境でも一生懸命学ぼうとするから。だから、結果的にうまくいく。

 

夏ころまでには、彼女を残して私が今の家を出ます。私の部屋を引き継ぐ人はもう決まっており、私も同居人もその子のことはよく知っている人物。その引継ぎ者は、学生はなく既に働いています。彼女はどんな風に私の同居人とかかわってくれるだろうか。

もともとは、私と同居人は、生まれも育ちも国籍も違うただの他人。でも私は彼女が大好きだし引っ越したらそれはそれできっと恋しくなる。

残り数か月をかけて、また色々話をしてみよう。